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最終更新日2005年11月19日

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おいしいといわれる天然ミネラル水の中には、地質層や岩石層に含まれるミネラル成分(カルシウム、マグネシウムなど)や苔・藻などの微生物など500種以上の物質がほどよく溶け込んでいます(ただし、微生物が多く含まれる水は飲料として使えません)

また、水の硬度もおいしい水に関係してきます。よくいわれる軟水と硬水というのが、それです。
水に含まれているミネラル成分(カルシウム、ナトリウム、カリウムなど)によって区分されています。

ミネラル成分が1リットル中100mg以下が
軟水200mg以上が硬水とされています。
日本の水の場合はほとんどが100mg以下の軟水です。

おいしいの感じ方には個人差がありますが、厚生省の「おいしい水研究会」の調査結果ではつぎのようになっています。

蒸発残留物(ミネラル):30〜200mg/1L
硬度:10〜100mg/1L
遊離炭酸:3〜30mg/1L
過マンガン酸カリウム消費量:3以下
臭気度:3以下
残留塩素:0.4mg/1L以下
水温:最高20度以下

上記のような含有成分の他に、水のおいしさを決める要素として水温があります。
ぬるい水も冷たすぎる水もおいしくないように、水をおいしく飲むための適温というものがあります。
飲み物をおいしく飲むための適温は、体温マイナス25度だと言われています。
体温も個人差がありますので、だいたい10〜15度がおいしい水の条件といえるでしょう。

軟水と硬水の差は、水の中に含まれるカルシウム・ナトリウム・カリウムなどさまざまなミネラル成分(鉱物質)の量の違いです。
ミネラル分が多く含まれると水の味は硬く感じられ、少ないと軟らかく感じられます。

水の硬さを科学的に算出した数値が「硬度」と呼ばれるものです。これらはミネラルの主成分であるカルシウムとマグネシウムの量を測定したものです。ミネラル成分が1リットル中100mg以下が
軟水200mg以上が硬水とされています。
日本の水の場合はほとんどが100mg以下の軟水です。

硬い水は口に含むと引き締まった味がします。冷蔵庫で冷やせば、味のクリスタル感は一層強調され、よりおいしく感じると言われています。

軟らかい水は口の中で優しく広がります。香りや風味を大切にする日本茶や紅茶などには、軟らかい水が向いているようです。

日本の地下水は、地下にとどまっている期間が短く、地中のミネラル分の影響が少ないため軟水が多いのです。

逆にヨーロッパなどの大陸の水は、石灰岩が多い上に、地下の滞留期間が長いために、ミネラルが溶けすぎてしまい硬水となってしまいます。ヨーロッパでは硬度200〜300以上という水もあるほどで、軟水になれている日本人はお腹を壊して下痢をしてしまいます。ヨーロッパでミネラルヲーターがよく売れるのは、水の硬度が高いためと言われています。

また、ヨーロッパでは石鹸がほとんど泡立たないとうことがよくあります。
これは硬水の中にはカルシウムやマグネシウムが多量に含まれているため、これが石鹸の脂肪酸と結合し、水に溶けない形になって沈殿してしまうためです。

水の硬度の違いは料理にも反映されています。
ヨーロッパのように料理にはあまり向いていない硬水のところと、日本のように軟水のところでは、おのずとその料理方法が変わってきます。

例えば、フランス料理では水を使うよりも、蒸すとか、油でいためたり、牛乳やワインを加えて煮たりすることが多くなります。
日本料理では古くから水を使って煮物・汁物・ゆで物といった料理が多くあります。
同じ理由でヨーロッパ諸国ではワインがつくられています。
ワインはブドウを発酵させてつくりますが、ブドウに含まれる糖分と水分だけを使うために水はいらないからです。

ただしヨーロッパ諸国の中でもイギリスの水は軟水です。
日本と同じ島国であるイギリスは、水の質も日本に似ており軟水なのです。
そのためイギリスではウィスキーづくりが盛んになりました。

体に良い水とは、古代の海水または母親の胎内の羊水と同じミネラル成分を含んだものとされています。
私達人間の体液(水)は、量こそ違っても海水と同じミネラル成分を含んでいるからです。

人類の始祖は太古の昔「最初のスープ」とも呼ばれる古代の海水の中で誕生しました。その時の構造を現在も尚引き継いでいるため、体液(水)は海水と同じミネラル成分を必要としているのです。

体に良い水のポイントとしては、
有害なものを含まないこと
酸素と炭酸ガスが充分に溶け込んでいること
水の硬度が高すぎないこと
PH(ペーハー)は弱いアルカリ性であること

水=H2Oというのは誰でも知っていることです。H2Oは水の分子が、2つの水素原子と1つの酸素原子が結びついてできていることを示します。

しかし水に何も混じっていない純水を考えた場合でも、完全に水=H2Oと言い切ることはできません。それは水素原子の質量に違いがあるからなのです。

1943年、ユーリーというアメリカの学者が、純水の中には普通の水素原子と酸素原子の他に、2倍の質量を持った水素原子があることを発見しました。

この2倍の質量をもった水素原子は重水素と呼ばれ、Dで表します。

すなわちH+H+Oで成立っている水の他に、H+D+Oの水、さらにD+D+Oの水があることがわかったのです。
このD2Oの水は重水と呼び、H2Oは軽水と呼びます。
このように一口に水と言っても、さまざまな原子の集まりでできており、その組合せ次第で18種類もの水が存在しています。
 


ご飯を炊くには軟水?

硬度が低い軟水で炊いたご飯は、米の細胞がきれいな網目構造になり、ふっくらと炊き上がって粘りも充分にあります。
見た目もつやつやとして綺麗です。

硬度の高い硬水でご飯を炊くと、カルシウムに植物繊維を堅くさせる作用があるため、粘りのないパサパサご飯になってしまいます。

また、米はたっぷり水を吸い込んでご飯になりますから、その水が臭ければ臭いご飯になってしまいます。
ごはんを炊く場合、最も大切なのは、炊く時に使う水ではなく、洗米に使う水です。
洗う前の乾燥した米は非常に吸水力が高く、とぎはじめの水を急速に吸収します。
したがって炊き水だけではなく、最初のとぎ水にもおいしい水を使ってみてください。
 
和風のおだしにも軟水?

だしはその素材のもつ、微妙な旨みを短時間で抽出するものですから、抽出力に優れた軟らかい水が向いています。

和風だしの取り方には、大きく分けて2つの方法があります。
干し海老や干し椎茸など常温の水で戻すやり方と、昆布やかつおぶしなどお湯で煮出すやり方です。

戻す場合は、熱を加えないわけですから、水そのものの質がだしの味を大きく左右します。

煮出す場合は、硬水を使うと、旨みの元となるアミノ酸や核酸系の物質がカルシウムと結合して、アクとなって出てしまいます。

また、かつおぶしに含まれるたんぱく質もカルシウムやマグネシウムと結合しやすく、昆布のグルタミン酸も水に溶け出しやすい特徴を持っているので、やはり軟水が向いています。
 
肉料理には硬水?

シチューやポトフ。牛のスネ肉など、固めの肉をじっくり煮込むスープ料理には硬い水を。

肉を硬くしていた“硬たんぱく質”という物質が水の中のカルシウムと結びつき、アクとなって外に出るため、丹念にアクをすくえばスープは澄み、肉も軟らかくなるようです。

ただしアクを気にせずに単純に肉を柔らかく煮込むという目的に使うのなら軟水の方がいいでしょう。

カルシウムやマグネシウムにたんぱく質を硬くする作用があるため、カルシウムの多い硬水より簡単に肉を柔かくすることができます。
 
野菜を煮るには軟水?それとも硬水?

野菜を煮る時は軟水をつかってください。

カルシウムには植物の組織も固くする作用があるため、カルシウムの多い硬水では野菜が固くなってしまうのです。

ただし、野菜を煮崩れしないようにしたい場合は、カルシウムが多すぎない程度の硬水を使う方が、シャキシャキとした歯応えに仕上ります。

そして、アクの強い洋風野菜などを煮込むときも、水のミネラルと野菜のアクが結びついて、アクが外に出やすくなるため硬水が向いています。

ほうれん草などもアクが強いので、硬水で煮た方が苦味のない柔かい味に仕上がります。
 
お茶をおいしくいれるには

緑茶は旨み成分であるグルタミン酸や甘みの成分であるテアニンといった物質を含み、また若葉の爽やかな芳香を残す、非常にデリケートなものです。

お茶の繊細な味と香りを生かすためには、これらの抽出力が高い軟水がいいでしょう。
あまり硬度が高いとお茶に含まれているタンニンがうまく抽出されませんし、反対に低すぎても香りが出てきません。

そして、硬度と同等に大切なのが、水の温度です。

緑茶は抽出する水の温度が高いと、苦みばかりが強く出てしまい、甘みが感じられなくなります。
ですから沸騰したお湯でそのままいれたりせず、必ず摂氏80度くらいに温度を下げてから使うようにしましょう。

また同じ理由で紅茶にも軟水が向いています。
摘み取った若葉を発酵させてつくるといった過程が違うだけで、基本的には同じものだからです。

コーヒーが盛んなヨーロッパの国々の中で、イギリスだけは、水の質が非常に日本と似ていたため、緑茶の兄弟とも言える紅茶が広く人々から愛されてきました。
 
水に関するホームページ 【参考文献】

日本名水百選(環境庁選)

環境庁名水百選ホームページ

水のカタログ(ミネラル・ウォーター)

「水のミステリー」    (株)ジェイアール高崎商事
「からだによい水地球によい水」     TOTO出版
「暮しの中の水百科」          にっかん書房
「すぐに役立つ水の生活学」          けやき出版
「ミネラルウォーターで生まれ変わる」 
「おいしい水健康法」            PHP研究所
 
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