トカラへの道(3)


それは、「島の生命線であり、そこに生きる人々の足であり、道路」なのです。

 「十島村」で一番大きな島である中之島の支所の前に、ある顕彰碑が立っています。その碑文に曰く、
「汽船もまた道路なり。ここに島がある限り、人々がそこに住み、そしてまた島々をつなぐ道として、汽船が未来永劫絶えることがないように・・・・・。」


 フェリー「としま」がどれほど「トカラ」にとって重要視されているかは、船のクルー全員が村役場の職員であり、役場の40%にあたる職員が船の運航に関わっていることからも推察できます。
ですが、この航路は赤字航路でもあるのです。県や国からの補助でかろうじて運行しているの現状なのです。
「どこかの議員が自分の郷里の街に新幹線の駅を作り、高速道路を通した。」・・・こうした話題に事欠かない日本ですが、たった一隻の船に生活や生命のすべてを託している「トカラ」の人々には、このようなことはどう映っているのでしょうか?

 ここは、紛れもない日本なのです。