タモトユリ
(鹿児島県天然記念物)

「最も高貴なユリ」という学名の口之島にだけ群生しているユリです。
他のユリが花弁を下に向けて咲くのに対し、「タモトユリ」は空に向かって咲きます。強く上品な香りと、純白の花が特徴。
ユリの代表種とされる「カサブランカ」は、この「タモトユリ」と他のユリとを交配させて作られたものです。
戦後の貧しい時代に乱掘されて園芸業者に売られ、絶滅の危機に瀕した時期もありました。現在では、鹿児島県天然記念物に指定され、長崎大学などで種の保存のための栽培が為されています。
江戸時代には、毎年12本ずつ幕府に献上されたと古文書にもあり、平家の落人伝説を持つ、悲しい花でもあります。